呼吸器内科では肺、気管の病気をみます。症状は咳、痰、息切れ、胸痛などですが、これらの症状は肺の病気のことも、心臓のことも、腎臓や貧血からくることもあります。
- 咳 痰が絡むか、空咳か?一日でいつが多いか?また1年でいつが多いか?
- 息切れ 歩いたときか?安静にしているときか?
- 痰 色は白いか黄色いか?切れやすいか粘っこいか?
- 胸部レントゲン健診で異常を指摘された場合 肺癌の可能性もありますが昔からの陰影で跡形かもしれません。以前のレントゲンはどうか?昔 肋膜を患ったことは?
- 就寝中のいびきや呼吸停止は他人に指摘されないと気付きませんが昼間の眠気は?目覚めは良いか?
以上のような症状があれば、受診していただきき、レントゲン、CT、呼吸機能検査などで診断し、治療を進めていきます。
■COPD(慢性閉塞性肺疾患)
タバコを吸っていたり粉塵吸入の職業歴があると、肺がもろくスカスカになったり、気道が狭く空気が通りにくくなり、咳、痰、動いた時の息切れが出現します。初めは坂道や階段で息ぎれがするだけでも、悪化すると同年代の人と同じスピードで歩けなくなり、もっとひどくなると入浴や身の回りの事をするにも支障を来します。この場合はCOPDが疑われます。呼吸機能検査やCTで評価し、リハビリや吸入薬で治療し、場合によっては在宅酸素療法を行います。“加齢のせいだから…”とあきらめず、まずは検査を受けてみましょう。
■ 間質性肺炎
空咳、息切れがある場合は、聞きなれないこの病気の可能性があります。肺が線維化し硬くなる病気で、経過も原因もさまざまで、数か月の経過でどんどん悪化する場合も、また数年来変化がない場合もあります。原因・経過を調べた上で、ステロイドホルモンなどの治療法を決めていきます。
■ 気管支喘息
今でも年間1700人が喘息で亡くなっています。残念ながら喘息は体質であり治ってしまうものではありません。最低限の薬で症状なくコントロールしていく事を目標に治療を継続しましょう。
■ 睡眠時無呼吸症候群
就寝中の呼吸停止のため良質な睡眠が得られず、昼間の眠気が強く、仕事に支障が出たり居眠り運転で事故をおこすこともあります。さらには高血圧、動脈硬化、糖尿病など様々な病気の悪化の原因ともなります。睡眠中の検査が必要ですが、簡単な自宅でできる検査から、一晩入院して行う精密検査まで、症状にあわせて選択、治療方向を検討します。
いずれの疾患も治療方針が決定し安定した場合には、御希望によりかかりつけ医さまへ紹介し、便宜を図ります。