呼吸器内科からのお知らせ

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地域の先生方へ(診療科の特徴)

当院呼吸器内科は2017年7月から、呼吸器内科医2名が常勤となり、非常勤医2名とともに、外来診療と入院対応をしていましたが、2021年7月からは常勤医が3名、さらに2023年4月からは4名へ増員され、より充実してきました。気管支喘息やCOPD、感染性肺炎、間質性肺炎、あるいは睡眠時無呼吸症候群のCPAP導入など、多彩な症例をご紹介いただいております。2021年4月からは腫瘍内科が開設され、協力し肺がんの診断治療も進めています。地域の基幹病院として、地域住民に対する呼吸器疾患の啓蒙を行いつつ、呼吸器内科の専門性を生かした治療を行い、外来診察・必要時の入院加療・外来への移行・さらには病診連携へと、当院と地域の先生方での一貫した治療を行い、地域医療に貢献、還元していきたいと思います。

COVID-19以降、呼吸機能検査や気管支鏡検査などを介した感染の危惧もありましたが、感染対策を十分に検討し、再開実施しています。2023年5月8日の5類への移行後もCOVID-19をはじめとする多彩な呼吸器感染症があることも念頭に対応してまいります。

今後ともご指導、ご協力をお願い致します。

診療内容

COPD(慢性閉塞性肺疾患)

加齢のせい、タバコのせいと見逃されやすい疾患ですが、画像や呼吸機能検査から診断を確定し、重症度評価、患者教育、治療の方向性決定し、場合によっては約1週間の教育入院・呼吸リハビリテーションを行い、安定された状態でかかりつけ医へ逆紹介しています。感染を契機とした急性増悪も多く、非侵襲的陽圧換気(NPPV)や高流量鼻カニューレ(HFNC)を用いての呼吸管理を行い、急性期対応を行います。2022年4月からは在宅HFNCも保険適応となり、入院から在宅への移行がよりスムーズになっています。

気管支喘息

重積発作時には入院対応を行い、コントロールがつけばかかりつけ医で継続加療を依頼しています。呼気一酸化窒素(FeNO)測定が可能となり、診断や治療効果判定がより確実となっています。また管理に難渋する症例には、生物学的製剤も積極的に導入しています。

間質性肺炎

様々な原因により様々な経過をとるため、多くは定期的にフォローし、悪化時にはステロイド投与、入院対応を行います。関節リウマチに対する生物学的製剤や抗がん剤による薬剤性肺炎が多く、また免疫抑制状態のニューモシスチス肺炎や過敏性肺臓炎など、気管支鏡検査にて診断に至り、確実な治療を行える症例も多くみられます。

誤嚥性肺炎・市中肺炎

社会の高齢化が進み症例数も増加しており、当科のみでの全例対応は困難であり、当院の他の内科系医師に協力を依頼しつつ対応しています。しかしどの場合もSTによる嚥下評価を行い適切な嚥下リハビリを並行して行い、またPTの介入にてADLが低下しないように全身的なリハビリを並行しています。

肺癌

腫瘍内科が開設されたため協力して肺がんの診断確定・治療を進めています。呼吸器外科や放射線照射設備がないことから、手術や放射線照射が必要な場合は奈良県総合医療センターをはじめとした適切な医療機関と連携をとっています。高齢者など積極的治療の対象とならない場合は、緩和ケアチームと連携しながら緩和治療を行います。患者さんの希望に応じホスピスへの転院・在宅看取りのための調整も行います。

睡眠時無呼吸症候群

1泊入院にて精密ポリソムノグラフィーのうえ、CPAPを導入しています。導入後の安定された状態でかかりつけ医への逆紹介を基本としています。

気胸

ドレナージが必要な症例には、チューブを留置し、そのうえで手術が必要な症例は呼吸器外科のある施設へ紹介しています。 

非結核性抗酸菌症

近年結核以上に増加しているのが非結核性抗酸菌症です。診断は比較的簡単ではありますが、治療に踏み来るタイミングがむつかしく、症状・画像の経過、全身状態、併存症を考慮しつつ対応します。

COVID-19

コロナに対しては内科全科を挙げて対応しています。その中で退院後のHOT導入例や、ステロイド長期投与例は呼吸器内科で対応しています。

診療実績 

HOT(在宅酸素療法)導入39件
在宅NPPV(非侵襲的陽圧換気)導入5件
精密ポリソムノグラフィー検査29件
CPAP導入23件
気管支鏡検査29件
呼吸器内科診療実績

更新日
2023年6月1日

診療部門

主な診療対象疾患

  • COPDや気管支喘息の診断、教育、治療、管理の方針付け、急性期対応
  • 慢性呼吸不全に対するHOT、在宅NPPV、在宅HFNC導入
  • 睡眠時無呼吸症候群の精密ポリソムノグラフィー検査、CPAP導入
  • 肺癌の診断、治療
  • 間質性肺炎の診断、治療方針の決定
  • 気胸・膿胸などの胸水貯留の診断、ドレナージ
  • 非結核性抗酸菌症の治療の必要性の判定・薬物治療
  • 石綿健診、結核健診

など

検査部門

気管支鏡、呼吸機能検査、精密呼吸機能検査、呼気一酸化窒素測定(FeNO)、長時間メモリー型パルスオキシメーター、精密ポリソムノグラフィー

  • 2021年に超音波内視鏡(EBUS)を導入しました。末梢のより小さな結節に対して、適切な部位が生検できているかをエコーで確認しつつより正確に生検ができるようになりました。
  • 2022年に新規に精密呼吸機能検査を導入しました。COVID-19のためまだ使用実績は少ないものの、間質性肺炎のより精密な検査が可能となります。

スタッフ紹介

杉村 裕子

部長

専門分野

呼吸器一般
感染管理

専門医

日本呼吸器学会専門医・指導医
日本内科学会総合内科専門医・指導医

田村 緑

副部長

専門分野

呼吸器一般
抗酸菌感染
気管支喘息

専門医

日本呼吸器学会専門医
日本内科学会総合内科専門医・指導医

中井 昌弘

専攻医

専門分野

呼吸器一般

中 若菜

専攻医

専門分野

呼吸器一般

中村 真弥

非常勤医

専門分野

呼吸器一般

認定施設

  • 日本内科学会認定医制度教育病院
  • 日本呼吸器学会新専門医制度連携施設
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