耳鼻咽喉科からのお知らせ
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地域の先生方へ(診療科の特徴)
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。当科では頭頚部外科疾患を含め、耳鼻咽喉科領域全般に対応できるよう努めております。今後も先生方と共に末永く地域医療に貢献する所存でありますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。また当院耳鼻咽喉科の診察内容についてご案内申し上げます。
耳疾患
めまい疾患に対しては充実した検査機器による原因精査を行い、急性期でめまい症状の強い場合には入院加療も行います。メニエール病や突発性難聴に代表される難聴疾患では、蝸電図検査や有毛細胞の機能診断による精査も行っています。また、毎週火曜日の難聴専門外来では、補聴器適合検査による補聴器の調整も行います。
鼻疾患
増加するアレルギー性鼻炎に対して、内服治療では充分な効果の得られない症例では外科的治療を行い、慢性副鼻腔炎では可能な限り内服治療での根治を目指し、不可能な場合には鼻内内視鏡手術を行います。また、さまざまな原因で発症する嗅覚障害については、嗅覚検査や画像検査などにより精査し加療していきます。
咽喉頭疾患
睡眠時無呼吸症候群やいびき症に対してアプノモニターによる一泊二日の入院検査を行い、必要性が認められれば咽頭形成術を勧めています。また、早急に入院加療が必要な扁桃周囲膿瘍や急性喉頭蓋炎については、可能な限り対応致しますのでこれら疑いがある場合にはご紹介宜しくお願い申し上げます。
頭頚部疾患
頭頚部の腫脹や腫瘤に対する原因精査や上顎癌・舌癌・咽喉頭癌・唾液腺癌・甲状腺癌などの頭頚部腫瘍に対する手術を行っています。
先生方へのお願い
再診は完全予約制となっていますが、初診は待ち時間が長くなりご迷惑をおかけすることがあります。「地域医療連絡室」をご利用頂きますと初診でも予約は可能となります。ご利用頂ければ幸いです。
主な診療内容
このような症状があれば受診をお勧めします。
急に聞こえにくくなった。声が響いて聞こえる
突発性難聴の可能性があり、難聴の程度によっては、難聴を自覚せず、耳閉感(耳のつまった感じ)や自声強聴(ひびく感じ)として感じる場合があります。診断には、聴力検査が必須で、突発性難聴と診断された場合には、早急な診断と治療が必要です。
片方の耳の聞こえが徐々に悪くなり、耳鳴りもしてきた
加齢による変化や慢性中耳炎が挙げられますが、場合によっては上咽頭(鼻の奥)の腫瘍が原因のこともあります。まれにMRIやCT検査で聴神経腫瘍が見つかることがあります。
めまい、ふらつきがある
原因はさまざまで、末梢性(メニエル病、良性発作性頭位変換性めまい、前庭神経炎 など)や中枢性(腫瘍、ワレンベルグ症候群、頸性めまい など)、脳幹、小脳病変(血行障害、椎骨脳底動脈循環不全 など)、血圧異常(起立性低血圧、迷走神経反射、心血管疾患 など)などが挙げられ、必ず内耳に異常があるとは限りません。頭部の画像診断(CT、MRI)や平行機能検査などが検査として挙げられ、その原因に応じた治療を検討することになります。
声がかすれる(嗄声)
原因として、第一に喉頭炎、声帯ポリープ、喉頭癌(特に声門癌)などの声帯自体の疾患が挙げられますが、その他に、甲状腺癌、下咽頭癌、更には食道癌、肺癌などの悪性腫瘍による反回神経(声帯支配)への浸潤(声帯麻痺)を来し、その結果、声がかすれた症状となることもあります。診断には、咽喉頭内視鏡検査による確認やCT、MRI検査による画像診断が有効となり、各疾患に応じた治療が選択されます。
のどの違和感、飲み込むときの痛みやつまった感じがある
のどの乾燥やアレルギー、肩こり、逆流性食道炎、さらには咽頭癌、下咽頭・頸部食道癌などが原因となることもあります。これらの診断には、咽喉頭内視鏡検査が有効な場合があります。
いびきがひどい、睡眠時の無呼吸がある
肥満が原因となることが多いですが、鼻やのどの形態異常(扁桃肥大など)による閉塞性障害や、中枢神経性や気管支・肺性の非閉塞性障害によることが原因となっていることもあります。診断のためには、咽頭内視鏡検査や睡眠中のモニタリングが有効な場合があります。
くびが腫れた
頸部(首)が腫れる原因としては様々なものが挙げられます。感染・炎症・リンパ節炎(細菌性、ウィルス性、結核性など)、のう胞などの良性疾患、甲状腺や唾液腺(耳下腺、顎下腺)疾患、その他に癌の頸部リンパ節転移が原因となっている場合もあります。これらの診断には、触診、視診、超音波(エコー)検査、CTやMRI検査による画像診断、膨張部の針穿刺による細菌検査や細胞診が有効となり、確定診断の上、治療法を選択します。
診療実績
更新日
2023年6月1日
施設認定
- 日本耳鼻咽喉科学会専門医制度研修施設
診療部門
主な診療対象疾患
- 耳科領域の疾患
- 急性・慢性中耳炎、外耳炎、感音・伝音難聴、耳鳴り、めまい、先天性耳ろう孔 など
- 鼻科領域の疾患
- 鼻出血、鼻アレルギー、鼻炎、鼻茸・副鼻腔炎(ちくのう)、頬部のう胞、鼻中隔湾曲症、鼻骨骨折、嗅覚障害、鼻・副鼻腔腫瘍 など
- 口腔領域の疾患
- 口内炎、唾石、味覚障害、舌腫瘍 など
- 咽喉科領域の疾患
- 声帯ポリープ、扁桃炎、扁桃周囲膿瘍、アデノイド、咽喉頭炎 など
- 頚部の疾患
- 正中頸のう胞、側頚のう胞、亜急性壊死性リンパ節炎、頭頸部腫瘍(甲状腺、耳下腺、顎下腺腫瘍) など
- その他の疾患
- 顔面神経麻痺 など
主な耳鼻咽喉科領域の検査
- 咽喉頭電子内視鏡検査
- 聴力検査、聴性脳幹反応(ABR)
- めまい・平衡機能検査
- 鼻汁アレルギー検査
- 睡眠時無呼吸検査
- 唾液腺造影検査
- 頸部超音波(エコー)検査
- 口腔・咽頭の擦過細胞診
- 頸部腫瘤に対する穿刺細胞診(必要に応じて超音波ガイド下) など
主な手術
- 鼓膜切開術、鼓膜チューブ留置術(急性中耳炎、滲出性中耳炎 など)
- 内視鏡下鼻・副鼻腔手術(ESS)(慢性副鼻腔炎、鼻腔良性腫瘍 など)
- 副鼻腔根本術(内視鏡下手術で対応困難な疾患)
- 下鼻甲介切除術、鼻中隔矯正術(肥厚性鼻炎、鼻中隔湾曲症などの鼻閉改善)
- 口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術(慢性扁桃炎、アデノイド肥大)
- 喉頭微細手術(声帯ポリープ、声帯結節、ポリープ様声帯) •頭頸部外科領域の手術(甲状腺腫瘍、唾液腺腫瘍 など)
スタッフ紹介
金田 宏和
部長
専門分野
耳鼻咽喉科全般
頭頚部腫瘍
専門医
日本耳鼻咽喉科学会専門医
吉波 和隆
医長
専門分野
耳鼻咽喉科全般
専門医
日本耳鼻咽喉科学会
日本めまい平衡医学会
日本頭顎部外科学会