糖尿病・内分泌内科からのお知らせ
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地域の先生方へ(診療科の特徴)
これまで当院では消化器・糖尿病内科を中心に内科全体で糖尿病診療を行って参りましたが、2021年4月より奈良県立医科大学 糖尿病・内分泌内科学講座の協力のもと、糖尿病・内分泌内科(専門外来)を開設いたしました。現在は、毎週水曜日・木曜日の非常勤医の体制で診療を行っております。
当院では、糖尿病・内分泌内科開設前から管理栄養士や糖尿病看護認定看護師、糖尿病療養指導士により多職種で構成された糖尿病チーム診療を精力的に行ってきました。これまでに培われてきた糖尿病チーム診療体制を生かしながら、糖尿病専門診療を展開していきたいと考えております。1型糖尿病などの専門的な糖尿病治療が必要な患者さんや、現在の治療では目標とする血糖マネジメントが達成できない患者さん等、糖尿病治療にお困りの患者さんがいらっしゃる場合は当科にご紹介ください。患者さんと相談の上、病状、病態に沿った糖尿病治療を提案させていただきます。
なお、糖尿病は慢性疾患であり、長期間のフォローアップが必要となります。当院の非常勤医体制で全ての患者さんを診察し続けることは困難ですので、病状が落ち着かれましたら速やかに地域の先生方に逆紹介させて頂きます。その際は、先生方の受け入れ可能な糖尿病治療(インスリン治療対応可能かなど)もお教えいただければ幸いです。ひきつづき、どうぞよろしくお願いします。
また、入院精査・治療を要さない内分泌疾患診療(バセドウ病や橋本病など)についても当科外来で対応することが可能です。内分泌学的な精密検査が必要な場合は、奈良県立医科大学附属病院 糖尿病・内分泌内科や奈良県総合医療センター 糖尿病・内分泌内科と連携して診療に当たらせていただきます。
主な診療内容
- 糖尿病
糖尿病の成因(1型糖尿病、2型糖尿病など)や病態(インスリン分泌不全、インスリン抵抗性)を評価しながら、血糖マネジメント目標が達成できない原因を考え、患者さんの生活に即した治療方針を考えていきます。また、眼科やフットケア外来(皮膚科)と協力しながら、糖尿病慢性合併症の診断・治療を行います。 - インスリンやGLP-1受容体作動薬などの自己注射製剤については、患者さんの希望に応じて外来もしくは入院での治療導入を行います。最近は週1回のGLP-1受容体作動薬を使用することで、外来での注射製剤の導入も増えております。なお、入院治療時は常勤内科医と連携して治療に当たります。インスリンポンプ治療(Medtronic社ミニメドTM 780Gシステム)についての外来対応も可能です。
- 実際の糖尿病治療は、薬物療法だけでなく食事療法・運動療法が最も重要です。食事療法・栄養指導については、管理栄養部と協力しながら対応しています。糖尿病治療の知識の習得には、当院で開催している糖尿病教室もご活用頂けます。また、認知症やサルコペニア、視力障害、インスリン注射手技・血糖測定手技の問題など、患者さん特有の問題について継続的な看護が必要と考えられる場合、多職種で情報共有を行い、医師による診療だけでなく外来看護師が中心となって患者さんをフォローします。
- 糖尿病教室
- 外来患者さんを対象に、月1回(水曜日)開催しています。2021年度からはオンラインでも参加できるように整備を行い、現在は会場聴講とオンライン聴講のハイブリッド形式で開催しています。申込窓口は管理栄養部になりますので、参加ご希望の方がいらっしゃいましたらお問い合わせ下さい(お電話での申し込みになります)。
- フットケア外来(皮膚科)
- 糖尿病足病変のケアについて、当院皮膚科と連携してフットケア外来を開設しています。フットケア外来では、研修を受けた看護師が糖尿病足病変の重症化予防のために、日常のお手入れ方法の指導や足・爪のケアを行っています。フットケア外来は完全予約制です。フットケア外来への直接予約は出来ませんので、皮膚科宛にご紹介ください。
- 内分泌疾患(甲状腺疾患、副腎疾患など)
- 頻度の高い内分泌疾患である甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病など)については、外来にて精密検査、薬物療法を行います。甲状腺機能検査(TSH, Free T4, Free T3)に異常が認められる場合、自己抗体検査および甲状腺エコー検査、RI検査(シンチグラフィ)を用いて確定診断を行い、治療方法を選択します。なお、甲状腺腫瘍の精査につきましては、病状に応じて穿刺吸引細胞診が必要となることから、耳鼻咽喉科宛にご紹介ください。
- 副腎疾患(原発性アルドステロン症やクッシング症候群、副腎偶発腫など)については、外来にてホルモン検査(安静採血)、機能検査(負荷試験や抑制試験)を実施して評価を行います。手術を前提とした精密検査は入院にて行います。
- 間脳・下垂体疾患(下垂体前葉機能低下症や中枢性尿崩症など)については、確定診断や難病申請のために機能検査(負荷試験)が必要となります。下垂体機能検査が必要な症例については、奈良県立医科大学附属病院や奈良県総合医療センターと連携して実施します。
診療部門
主な診療対象疾患
- 糖尿病(2型糖尿病、1型糖尿病、ステロイド糖尿病、膵性糖尿病、妊娠糖尿病など)
- 甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病など)
- 副甲状腺疾患(原発性副甲状腺機能亢進症など)
- 副腎疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、副腎偶発腫など)
- 間脳下垂体疾患(下垂体前葉機能低下症、中枢性尿崩症など)
検査部門
持続血糖モニタリング(CGM) :Abbott社 FreeStyleリブレ
上腕部に装着した専用のセンサーを用いて最長14日間連続で血糖値(正確には皮下間質液中のグルコース濃度)を記録し、血糖の経過をグラフ化(見える化)します。1日の血糖変動や、食事・運動による影響、インスリンなどの薬物の効果を判定することができ、客観的なデータを元に糖尿病治療の見直しをすることができます。なお、センサー装着中は、入浴を含めて通常の日常生活が可能です。FreeStyleリブレの機器詳細については、Abbott社のウェブサイト(https://www.myfreestyle.jp/hcp/)をご確認ください。
リアルタイムCGM:Dexcom G6(今後、G7に更新予定)
腹部に装着した専用のセンサーを用いて5分毎の血糖値(正確には皮下間質液中のグルコース濃度)をリアルタイムにモニターに表示するシステムです。低血糖や高血糖時にアラーム等で警告を出すこともでき、糖尿病治療(特にインスリン治療)のサポートをしてくれます。1型糖尿病など血糖値の変動が大きい患者さんの血糖マネジメントに有効です。使用に関しては保険適応要件がございますので、担当医にご相談ください。検査機器詳細につきましては、Dexcom社のウェブサイト(https://www.dexcom.com/ja-jp)をご確認ください。
糖尿病チーム
糖尿病教室
医師、看護師、管理栄養士、理学療法士など多職種で構成しています。
月1回開催、糖尿病チームで運営しています。