概要
- 湿疹がなかなか良くならない
- かゆみで夜間も寝られない
- ステロイド剤を塗るように言われたけど、
塗っても大丈夫なのかなぁ?? - 赤ちゃんの時に湿疹が強いとその後が心配
こんな時にはアトピー性皮膚炎の可能性があります!!
アトピー性皮膚炎は、皮膚の慢性的な炎症であり、かゆみのある湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返すのが特徴です。
皮膚は体と外とを隔てる最前線で、正常な皮膚では皮膚バリア機能が保たれ、体の外からの刺激が入ってこないように人間を守っています。湿疹やアトピー性皮膚炎があると、皮膚バリア機能が低下することで外からの刺激や食物やダニなどの成分が簡単に皮膚の中に入り、アレルギーを起こしやすくなります。その結果、炎症は悪化し、アレルギー疾患の発症・進展が起こります。それらは湿疹の発症時期が早いほど、湿疹の重症度が高いほどリスクは高くなると報告されています。
アトピー性皮膚炎の治療は、①炎症を抑える治療、②悪化因子の除去、③スキンケアの3つがあります。炎症を抑える治療はステロイド軟膏、タクロリムス軟膏だけではなく、近年新たに承認されたJAK阻害剤、PDE4阻害剤などの外用薬や経口JAK阻害薬などの抗炎症内服薬、デュピルマブやネポリズマブなどの注射製剤を用いて炎症を抑えます。悪化要因は年齢や生活環境で変わりますが、重なって起こることが多く、汗や汚れ、日焼け、髪の毛の刺激などがあります。悪化要因を見つけて除去することも大切です。皮膚のバリア機能を改善し、保湿剤などのスキンケアを行うことも重要です。スキンケアでうるおいを補うことで皮膚バリアが改善することで、アレルゲンの侵入や湿疹の再燃を予防し、外から入り込む刺激が少なくなり、悪循環から抜け出せるようになります。
外用薬の効果をしっかりと引き出すためには適切な量を塗ることが大事です。適切な使用法を続けることで副作用を回避しつつ、早期に皮膚の炎症の鎮静化を目指します。
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