今年もいよいよ桜の季節を迎えようとしています。例年であれば、新採用の職員を迎える今頃は、既に桜の花も満開を過ぎ、もの悲しい雰囲気になっています。しかし今年は、新採用者への辞令やオリエンテーションの日程と桜の満開時期が重なり、美しく晴れやかな季節の下、新規採用者辞令式を迎えることができそうです。

 新年度を迎えるとともに、病院内の職員の入れ替わりも出て参ります。当センターでも、3月末には、長年にわたって病院を支えてきてくれた職員が異動や昇進または定年退職などで新たな人生を歩み始めました。そして迎えた4月には、あらゆる職種で新しい仲間が入ってきます。

 さて、当センターの運営についてです。これまでも何度もこの紙面でお話して参りましたとおり、JR法隆寺駅南側(駅前)への移転・新築を目指して計画を立てる中、地域の住民の皆さまの視点に立ち、地域の医療機関の先生方の得意分野を更に活かし、地域の民間病院で補いきれない分野や不採算部門等の領域をカバーすることこそが、公的病院の役割であるという信念を持っております。そのため、公的病院である当院の役割は、重症急性期医療や地域に求められる不採算医療、災害医療などに特化していくこととし、病院機能の転換と強化を図っているところです。つまり、回復期リハビリテーションや地域包括ケア病棟機能、あるいは新設された地域包括医療病棟機能等は、地域の民間病院の先生方に長所を活かし、担って頂きたいということです。今回の診療報酬改定のテーマであった「連携」を強化して、地域の登録医の先生方や地域の病院等の先生方との間で更に密なコミュニケーションを図っていきたいと考えております。今回の改訂ではより厚い診療報酬で新設された「地域包括医療病棟」がトピックスとなっていましたが、地域の中でこのような取り組みをされる病院様とは、高齢の救急患者さんの必要に応じた移動の協定締結等に関する話し合いも進めて参りたいと思います。また、患者さんの動きだけでなく、医療者も一緒に動ける地域になるための「地域医療連携推進法人」の考えに従い、地域の医療機関がワンチームになって地域住民の命と健康を守る仕組みを構築するための努力もして参る所存です。

 話題は変わりますが、前回お披露目しました「登録医専用当日受診ホットライン0745-32-1150

(平日日勤帯8時30分~17時)は、順調な滑り出しで、登録医の先生方にご活用頂けるようになって参りました。まだまだ当院の院内事情により、ご不便をお掛けすることも多いかと思いますが、先生方にお使い頂く中でご意見やご要望を丁寧に聞かせて頂きながら改善に努めて参ります。

当日以外の外来予約番号「予約専用電話0745-32-0531、FAX「予約専用FAX0745-31-1354、更に24時間予約可能なオンラインシステム「カルナコネクトC@RNA Connectもご活用頂ければ幸いでございます。(注:カルナコネクトの設置については、当院の地域連携室(病院代表0745-32-0505)でご案内させて頂きます。)

これからも登録医になって頂いている医療機関の先生方とともに、この地域の医療を支えて行く覚悟でございます。引き続きご指導・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

令和6年4月吉日

奈良県西和医療センター院長 土肥 直文

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