精巣腫瘍は、男性の精巣(睾丸)に発生する腫瘍です。精巣は男性の生殖器の一部で、主に精子と男性ホルモンを産生する器官です。多くは胚細胞腫瘍という悪性腫瘍を指します。
精巣腫瘍のリスク因子
- 家族歴:家族に精巣腫瘍の患者がいる場合、リスクが高まります。
- 年齢:精巣腫瘍は主に若い成人男性に多く見られます。
- 停留精巣:生まれたときに精巣が陰嚢(いんのう)に降りていない状態を指します。そのまま成人した場合、精巣腫瘍発生のリスクが高まります。
精巣腫瘍の症状
- 精巣の腫れやしこり。
- 精巣に感じる痛みや重さ。
- 陰嚢のサイズや形状の変化。
- 乳房組織の異常な成長(稀)。
診断と治療
精巣腫瘍の診断は、まず陰嚢部の触診、超音波検査、血液検査(腫瘍マーカーの検査)が行われます。この結果、精巣腫瘍が疑われた場合、CTやMRI検査が必要となります。精巣腫瘍には多くの種類があり組織型によって治療法が異なるため、まず最初に精巣を摘出する手術を行い、診断を確定します。その結果で放射線治療や抗がん剤治療を追加する場合があります。精巣腫瘍は一般的に放射線や抗がん剤に感受性が高いため、転移のあるケースでも根治が望めるケースもあります
予防とスクリーニング
精巣腫瘍の予防には特定の方法はありませんが、定期的な自己検査(精巣の触診)によって早期発見が可能になる場合があります。異常を感じた場合は、迅速に医師の診断を受けることが重要です。