(1)経皮的ドレナージ

超音波やCTで確認しながら皮膚の上から体内の膿や感染を起こした体液(尿や胆汁など)の溜まっている場所を直接針で刺し、続いて中身を抜くためのカテーテルに交換、体内へ留置することで体外へ排出する治療です。具体的には、外科的胆嚢摘出術が非適応の胆嚢炎に対する経皮的胆嚢ドレナージ術や、抗生剤投与のみでの治療が難しい、サイズの大きな肝膿瘍、腎膿瘍あるいは術後の腹腔内膿瘍などに対するドレナージ術があります。

A 治療前CT(青四角の位置での断面図):胆嚢(黄矢印:通常であれば、内部の液体を分泌することで縮みます)の出口が詰まり、胆汁を排出することができず、膨れ上がっています(=胆嚢炎)。

B 治療前CT:胆嚢(黄矢印)を立体的に見えるようにしており、Aと同じように膨れ上がっています。

C 治療中のX線写真:カテーテル(赤矢印)を胆嚢の中に挿入しました。

D 治療後CT:カテーテル(赤矢印)が胆嚢内に位置しており、胆汁を体外に排出することで胆嚢(黄矢印)は縮み、炎症は改善しました。

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(2)経皮的針生検術

CTやMRIなどの画像検査で腫瘍が見つかった場合、詳細に調べるために(特に、良性か、悪性か)、その腫瘍の一部を取って、顕微鏡で観察しなければいけない場合があります。経皮的針生検術では、超音波やCTで腫瘍が見えれば、皮膚の上から腫瘍に目掛けて特殊な針を刺すことで、腫瘍の一部を削り取ります。

A 生検前のCT(青四角の位置での断面図):肺(黒いスペース)の中に丸い腫瘤があります(赤矢印)。

B 生検中のCT:腫瘤の位置を確認しながら針(黄矢印)で刺し、腫瘍の一部を削り取っています。

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