形成外科からのお知らせ

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診療内容

形成外科とは、先天的または外傷・手術で変形したり失われた皮膚などの組織を、機能の回復だけでなく形も正常に近い状態に再建し、社会生活の質(QOL:quality of life)の向上に貢献する専門外科です。形成外科で扱っている具体的な疾患は「疾患・治療」を参照ください。

外来担当表

月曜日火曜日水曜日木曜日金曜日土曜日
午前一診真柴真柴梨原真柴手術
二診梨原梨原梨原
午後一診外来手術外来手術外来手術外来手術
二診外来手術外来手術外来手術真柴
萬木
梨原

外来受付:月・火・水・木の形成外科の初診、予約外診察の受付時間は午前8時30分から11時。
※金曜日のみ午後1時から午後3時となります。

スタッフ紹介

真柴 久実

副部長

専門分野

皮膚外科、形成外科一般

専門医

日本形成外科学会
創傷外科学会 
日本形成外科学会専門医・指導医
皮膚外科指導医

梨原 朔果

専攻医

専門分野

皮膚外科、形成外科一般

学会 / 認定

日本形成外科学会会員

萬木 聡

非常勤

専門分野

皮膚外科、形成外科一般

専門医

日本形成外科学会
創傷外科学会
日本形成外科学会専門医・指導医
皮膚外科指導医

疾患・治療

顔面骨折

急性期の治療だけでなく、陳旧性の変形症例も治療法について相談させていただきますのでご紹介ください。
症例によっては治療に口腔外科との連携が必要となりますので、連携可能な他施設へ紹介いたします。

顔面外傷

整容面に配慮した治療を心がけております。

褥瘡(じょくそう)

褥瘡(じょくそう)、一般的に「床ずれ」とも呼ばれる状態は、長時間同じ姿勢を続けることによって体圧が一部に集中し、血流が悪くなることで皮膚やその下の組織が損傷することで発生します。褥瘡の予防と治療は、早期に適切なケアを施すことが重要です​​​​​​。

褥瘡の予防

褥瘡を予防する基本的な方法には、以下のようなものがあります。

  • 体位変換
    長時間同じ姿勢を避け、2〜4時間ごとに体位を変えることが推奨されています。体圧分散寝具を使用している場合は、体位変換の間隔を4時間まで延ばすことができる場合もあります​​。
  • 体圧分散寝具の使用
    寝具は「沈み込み」や「包み込み」により体圧を分散させるものを選ぶことが大切です。特に自力で体位変換ができない人には、圧切替型エアマットレスなどの使用が勧められています​​。
  • 栄養管理
    低栄養状態を避け、十分な栄養を摂取することで皮膚の健康を保ちます。必要に応じて、高エネルギー・高蛋白質のサプリメントの補給や経腸栄養、静脈栄養の使用も考慮されます​​。
  • スキンケア
    尿や便による皮膚の湿潤を防ぎ、必要に応じて皮膚保護クリームの塗布を行います。排泄物から皮膚を守り、優しく丁寧に洗うことが重要です​​。

褥瘡の治療

褥瘡の治療には、以下の方法があります。

  • ドレッシング
    滲出液が少ない場合にはハイドロコロイドなど、滲出液が多い場合にはポリウレタンフォームなど、創の深さや滲出液の量に応じて様々なドレッシング材を選択します。
  • 外用剤の使用
    感染や炎症を伴う褥瘡には、カデキソマー・ヨウ素やポビドンヨードなどの感染制御作用を有する外用剤が推奨されます。適切なデブリードマン(壊死組織の除去)や抗生剤の使用も必要になる場合があります​​。
  • 外用剤の使用
    感染や炎症を伴う褥瘡には、カデキソマー・ヨウ素やポビドンヨードなどの感染制御作用を有する外用剤が推奨されます。適切なデブリードマン(壊死組織の除去)や抗生剤の使用も必要になる場合があります​​。

褥瘡の予防と治療は、状況に応じて適切なケアを選択し、定期的に状態を評価し、必要に応じて治療法を調整することが重要です。専門家との相談の下で、個々の患者さんに合ったケアプランを立てることが褥瘡ケアの成功の鍵となります。

眼瞼下垂症

眼瞼下垂症とは、上まぶたが十分に持ち上がらない状態を指します。加齢や慢性的な刺激(例えば、花粉症による眼のかゆみでの頻繁なこすり、コンタクトレンズの使用など)による皮膚のたるみや筋肉の変性、などが原因となります。おでこの筋肉を利用して瞼を挙げようとするため眉毛の位置が高くなり、額のしわが目立つようになります。頭痛、肩こりの原因になることもあります。

眼瞼下垂の治療は、原因が神経疾患でない限り、基本的に手術が主な方法です。手術法には様々な種類があります。通常、局所麻酔下で行われ、日帰り手術が可能です。

両側が同時に影響を受けていることが多いため、両側同時の手術が推奨されます​​。

手術にはリスクも伴いますが、視力の改善、外見の改善、目の疲れの軽減、生活の質の向上など、多くのメリットがあります​​。 症状の軽い方はすぐに手術が必要とは限らないため、専門医と相談して個々の状態や症状に応じた適切な治療を受けることが重要です​​。

熱傷(やけど)

熱傷(やけど)は、熱や化学物質、放射線、電気などによって皮膚が損傷する状態を指します。熱傷の治療方法は、熱傷の深さや範囲、患者の年齢などによって異なりますが、基本的な対応として以下の方法があります。

  • 応急処置としての冷却
    熱傷を受けた直後に流水で患部を冷やすことが重要です。これにより熱傷が深くなるのを防ぎ、痛みを和らげることができます。水道水で5分から30分ほど冷やすことが推奨されます​​​​。
  • ドレッシング材(被覆材)
    真皮の熱傷に使うことで早期治癒や痛みの緩和が期待できるシート状の保護材です。被覆材にはさまざまな種類があり、傷口に適度な湿潤環境を作り出しますが、細菌感染が疑われる場合は使用前に医療機関で相談が必要です​​。
  • 外科治療
    深い熱傷や広範囲の熱傷では、壊死した組織の切除(デブリドマン)や、健康な皮膚を移植する皮膚移植が行われることがあります。これにより、感染予防や潰瘍の治癒をめざします。
  • 点滴治療
    深い熱傷や広範囲の熱傷の場合、脱水症状に対する点滴治療が効果的です。水分の補給により体内バランスを保ちます​​。
  • 人工呼吸器
    気道が熱傷を受けた場合、気道の腫れにより呼吸が困難になることがあるため、人工呼吸器の使用が必要になることがあります​​。

また、特定のタイプの熱傷、例えば化学熱傷や電撃傷は特別な治療が必要となる場合があります​​。熱傷の治療には病態生理の理解が必要で、正常な表皮バリアの損傷によってさまざまな合併症が生じることがあります​​。
これらの基本的な治療方法の選択には、医療専門家の診断と指示が必要です。治療法に迷った場合や、熱傷の深さや感染の有無が不明な場合は、迅速に医療機関を受診してください。

陥入爪と巻き爪

陥入爪と巻き爪は爪の問題であり、それぞれ異なる特徴と治療方法があります。陥入爪は爪が皮膚に食い込み、炎症や痛みを引き起こす状態です。巻き爪(弯曲爪)は爪が内側に弯曲している状態を指し、時に陥入爪の原因ともなります。治療には保存的治療と外科的治療の2種類があります​​。

保存的治療

保存的治療には爪の保護法と矯正法があり、爪が皮膚に食い込まないように保護する方法や爪の弯曲を平らにする方法が含まれます。これにはテーピング法やコットンパッキング法、ワイヤー法、クリップ法、プレート法などがあります​​。

外科的治療

陥入爪の外科的治療には、フェノール法や楔状切除法(鬼塚法、小島法など)があります。これらの方法は、陥入している爪の端と爪を作り出す組織(爪母)を除去し、爪の幅を狭くして変形や食い込みをなくすことを目指します。特にフェノール法は、より侵襲の少ない方法として広く行われています​​。

陥入爪を放置すると、痛みや腫れの悪化、化膿性肉芽腫の形成、身体全身への炎症の広がりなどのリスクがあります。適切な治療を受けることが重要です​​。
巻き爪の治療は主に爪の形の矯正と手術治療に分けられますが、薬物療法は存在しません。巻き爪の矯正方法としてワイヤー矯正治療があり、多くの医療機関で行われています。手術療法にはフェノール法、NaOH法、メス・剪刀による方法があり、改善率が高い一方で、手術後には一定期間のダウンタイムが必要となります​​。

陥入爪と巻き爪の違いを理解し、症状に応じた適切な治療法を選択することが重要です。治療の選択や進め方については、皮膚科、形成外科、フットケア外来などの専門医と相談しましょう​​​​。

顔面、四肢、体幹の先天異常

患児の成長を待って手術を行うことも多いですが、出生早期からの装具による矯正だけで改善する疾患もあ
りますので新生児の時点からご紹介いただければ幸いです。

母斑、良性腫瘍

今までと同様に皮膚科との密な連携を生かして、診断から手術まで患者様の通院負担が少なくなるよう配慮
させていただきます。

皮膚悪性腫瘍、その他の悪性腫瘍

超高齢者の顔面悪性腫瘍など手術適応が難しい症例にも可能な限り低侵襲な手術で対応いたします。化学療
法や放射線治療が必要となる症例は他施設に紹介させていただくことがあります。
乳がん術後の再建も症例に応じて対応しております。

きずあと、ケロイド、瘢痕拘縮

基本的には保険診療の範囲内での治療となります。

重症虚血下肢、糖尿病性足潰瘍

当院心臓血管外科、循環器内科と協力して迅速な下肢動脈バイパス(distal bypass 含む)やカテーテル治
療(EVT)による血行再建を行い、できる限り自分で歩ける足を残すことを目標に治療させていただきます。
また糖尿病性足病変については専任看護師とともにフットケア外来にて日常生活指導、爪切り等を行い症状悪
化の防止に努めております。

その他:眼瞼下垂、逆まつげ、陳旧性顔面神経麻痺

基本的には保険診療の範囲内での治療となります。

診療実績

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