あなたの健康を守るために
腎臓に関する問題は早期発見と適切な治療が重要です。以下の症状に心当たりのある方は、ぜひ西和医療センター腎臓内科の受診をご検討ください。
健康診断で異常を指摘された方へ
健康診断で以下のような異常が見つかった方は、早期に専門医の診察を受けることをお勧めします。
検尿異常(尿蛋白、血尿など)
検尿で異常が見つかると、腎臓や尿路に問題がある可能性があります。早期に診断し治療することで、病状の進行を防ぐことができます。
血液検査異常(クレアチニン、BUNなどの上昇)
血液検査での異常値は、腎機能が低下している可能性を示します。専門的な評価と治療が必要です。
高血圧
高血圧は腎臓に大きな負担をかけ、腎機能の低下を招くことがあります。適切な管理と治療を行うことで、腎臓の健康を守ることができます。
尿の変化
尿の色が濃くなる、または血尿がみられる
これらは尿路感染症や腎臓の炎症、腎結石などの可能性を示しています。早期に診断し治療することで、症状の悪化を防ぐことができます。
泡立つ尿が続く
尿に蛋白質が含まれている可能性があり、これは腎機能の低下を示すサインです。早期の受診で腎臓の状態を確認することが重要です。
尿の量が減る、尿が出なくなる、頻尿または排尿回数の減少
腎臓の機能不全や尿路の問題が考えられます。適切な治療により生活の質を向上させることができます。
むくみ
顔や手足のむくみが気になる
腎臓が正常に機能していないと、体内の余分な水分が排出されずむくみが生じます。早期治療により症状の改善が期待できます。
朝起きたときに特に顔がむくんでいる
夜間に体内の水分が適切に処理されないことが原因です。腎機能検査を受けることで、問題の有無を確認できます。
腰や背中の痛み
一側または両側の腰痛
腎臓や尿路の問題が原因の可能性があります。特に片側の痛みは腎結石を示すことが多いため、早期診断が必要です。
背中の下部に持続的な痛み
慢性腎炎や他の腎疾患の兆候かもしれません。専門医の診察で原因を突き止め、適切な治療を開始することが大切です。
疲労感・倦怠感
疲れやすくなった
腎臓の機能低下により、体内の老廃物が適切に排出されないことが原因の一つです。早期の診察で腎機能を評価することが重要です。
全身のだるさが続く
慢性腎臓病(CKD)の初期症状である可能性があります。専門医による診断と治療で症状を管理できます。
高血圧
血圧が高め
高血圧は腎臓に負担をかけ、腎機能を悪化させることがあります。早期の対応で腎臓の健康を保つことができます。
降圧薬を服用しても血圧が安定しない
腎臓の問題が原因である可能性が高いため、専門的な評価が必要です。
その他の症状
食欲不振や吐き気
腎機能の低下により、体内の老廃物が蓄積されるとこれらの症状が現れることがあります。早期の治療が必要です。
皮膚のかゆみ
腎機能が低下すると、血中の老廃物が増加し、かゆみを引き起こすことがあります。適切な診療で症状の緩和を図ります。
体重減少や体重増加が気になる
腎機能の問題が原因である場合があります。体重の変動は健康状態の重要な指標であり、早期の診断が重要です。
慢性腎臓病(CKD)と心血管疾患のリスク
慢性腎臓病(CKD)は腎臓の機能が徐々に低下する病気であり、心血管疾患のリスクが高まることが知られています。CKDの患者さんは、心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発症リスクが高くなるため、定期的な診察と管理が重要です。適切な管理と治療により、心血管疾患のリスクを低減することができます。
腎臓は体の中の重要な器官であり、これらの症状や健康診断の異常を放置すると健康に重大な影響を及ぼすことがあります。気になる症状がある場合は、早めに専門医の診察を受けることをお勧めします。
当院では、検尿異常から末期腎不全まで、腎臓病のある患者さん一人ひとりに最適な治療法を提供いたします。まずはお気軽にご相談ください。
腎臓内科で診察する疾患について
糸球体腎炎・ネフローゼ症候群
糸球体腎炎とは?
糸球体腎炎(しきゅうたいじんえん)は、腎臓内の小さな血管の塊である糸球体が炎症を起こし、正常に機能しなくなる病気です。糸球体は、血液をろ過し、不要な物質を尿として排出する重要な役割を担っています。この部分に炎症が生じると、腎臓の機能が低下し、さまざまな症状を引き起こします。
ネフローゼ症候群とは?
ネフローゼ症候群は、腎臓の糸球体が損傷を受け、タンパク質が尿に大量に漏れ出す状態を指します。これにより、血液中のタンパク質が減少し、体内に水分がたまりやすくなります。糸球体腎炎によって大量の蛋白尿出現した際に発症することが多いです。
症状
糸球体腎炎とネフローゼ症候群の主な症状は以下の通りです。
- 血尿(尿に血が混じる)
- タンパク尿(尿にタンパクが混じる)
- 浮腫(むくみ)
- 高血圧
- 尿が泡立つ
- 体重増加
- 倦怠感や疲労感
症状は人によって異なり、軽度のものから重度のものまで様々です。
原因
糸球体腎炎およびネフローゼ症候群の原因には以下が含まれます。
- 感染症(例えば、溶連菌感染後の糸球体腎炎)
- 自己免疫疾患(例えば、ループス腎炎)
- 原発性糸球体疾患(例:IgA腎症、微小変化型ネフローゼ症候群、膜性腎症など)
- 遺伝的要因
- 二次性原因(例:糖尿病、全身性エリテマトーデス、感染症、特定の薬剤)
診断方法
糸球体腎炎およびネフローゼ症候群を診断するためには、以下の検査が行われます。
- 尿検査:血尿やタンパク尿の有無を調べます。
- 血液検査:腎臓の機能や感染症の有無、低アルブミン血症や高脂血症の確認を行います。
- 腎臓の超音波検査:腎臓の構造を画像で確認します。
- 腎生検:腎臓の組織を取り出し、顕微鏡で詳しく調べます。
治療方法
治療方法は原因や症状の重さによって異なります。一般的な治療法には以下が含まれます。
- 薬物療法:炎症を抑えるための薬や、高血圧をコントロールする薬、ステロイドや免疫抑制剤が使用されます。
- 食事療法:塩分やタンパク質の摂取を制限することで腎臓への負担を減らします。
- 生活習慣の改善:適度な運動や禁煙、適切な体重の維持が推奨されます。
糸球体腎炎・ネフローゼ症候群と生活
糸球体腎炎およびネフローゼ症候群は慢性的な病気ですが、適切な治療と管理を行うことで症状をコントロールし、生活の質を向上させることが可能です。定期的な医師の診察を受け、指示に従った治療を継続することが大切です。
当センターでは適切な検査基準のもと、年間40件前後の腎生検が行われています。